会員向けの販促を効果的にするには、それまでの関係構築が大切。
東京メトロ駅構内で、イトーヨーカ堂の割引クーポンなどを「セブンスポット」会員80万人と「MANTA」(東京メトロの会員)会員15万人向けに配信します。
1日600万人を超える地下鉄利用者にスーパーやコンビニへの来店を促すことが、セブン&アイの狙いのようです。
セブン&アイでは、小売業の中でもいち早く、店舗でWi-Fiを使えるようにしました。
実際、私も得意先近くのセブンイレブンでセブンスポットの会員になり、よく利用しています。そのセブンイレブンには、カウンターにイスが9つあり、空き時間の15分〜30分、メールチェックなどをしています。また、セブンイレブンの挽きたてコーヒーは、味もよく、値段も100円なので、ついつい買ってしまいます。
イスがあって、安くて美味しいコーヒーが飲めて、しかもWi-Fiの利用が無料だなんて、私にとっては、この上ない環境なので、セブンスポットに対するイメージは好感度大なのです。
私がこのように感じているのですから、80万人の会員の相当数が好感触であろうと思います。
セブンイレブンの強さは、ここにあります。
美味しいコーヒー以外にも、7プレミアム商品も充実しています。ATMも最新型なので動作もスムーズでイライラすることもありません。
実は、このことが一番大切なことだと思います。会員が、事業者から何らかの恩恵やメリットを受けていないと、営業的なメールは、嫌がられるだけに終わってしまうからです。
セブンスポット会員の場合、Wi-Fiの無料利用という恩恵を受けているのですから、今回のようなクーポン発信なども、当然受け入れられると思います。
(日経朝刊/2013年9月5日号「企業2」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
会員向け販促は、会員の帰属意識の高さによるところが大きいと思います。 自分が◯◯会員であると認識することは、会員の一人として認めていることで、会員としての恩恵を受けているからこそ、認めるのだと思います。 恩恵を受けさせるには、どうしたらよいのでしょうか。 他より安い、他より早い、他より丁寧、他より親切など何らかのメリットをお客に提供しなければ、恩恵を受けたと感じてもらえません。会員向け販促が、うまくいかない時は、商品のせいばかりではなく、会員との関係が薄かったと反省することも、必要なことだと思います。 |