顧客の心をつかむ神業コピーは、「心からわき出す」コピー術を身につけよう。

  • 2013年10月30日
  • writing

    ★販促POPを書き続けたメガネ店の店主が、神業コピーをマスターする

    あるメガネ店では、店頭に展示してあるメガネフレームに、一言POPを付けて販売しています。その一言POPとは、

    「人生が変わるかも」
    「高いだけのことはある」
    「ゴルフの時にどうですか。イーグルが出そう」
    「男前」

    このPOPを見たお客の反応はどうでしょうか。
    まずは、手にとり、試着するのではないでしょうか。
    「人生が変わるかも」と言われたら、気になりますよね。自分がそのメガネをかけたら、どんな雰囲気になるのか見たくなるのが心情だと思います。
    この一言POPが、お店に来てくれたお客に対して、楽しい雰囲気を感じさせ、お客はリラックスするのです。
    そのリラックス効果によって、お客が店主に心をゆだね、「買ってみようかな」と思わせるのでしょう。

    当初、一言POPは商品説明的なものになることが多かったようです。ある売れ残りぎみのフレームには、
    「ドイツの職人が手作り。水牛の角と木を染色して貼り合わせた自然素材のフレームです」
    と書き、なかなか反応がなかったようです。

    しかし、試行錯誤を繰り返すうちに、同じようなフレームに
    「私はこれをかけて池波正太郎を読みます。ワクワク感が倍増するのだ!」
    と書けるようになって来たそうです。
    すると、そのPOPがお客の目に留まり、手に取り、試着してくれるようになっていったそうです。

    今では、一言POPをつけないと気が済まない、伝えるのが楽しい気持ちになっているそうです。
    この一言POPには、商品説明を超えた、「店主のこころの一言」が宿っていると思います。

    顧客の心をつかむ神業コピーをマスターするには、売り手からお客への「心からの一言」をマスターすることが大事なのではないでしょうか。



    (日経MJ/2013年10月30日号「招客招福の法則/小阪裕司」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    POPといえば、本屋さんの書籍POPが有名ですが、
    1998年に千葉県習志野市の昭和堂という本屋から売れ始めた『白い犬とワルツを』(新潮文庫)が、始まりだといわれています。
    無名作家で3年間ほとんど売れていなかった本を200万部を超えるベストセラーにした伝説のPOPです。
    その時のPOPの文章とは、
    『妻をなくした老人の前にあらわれた白い犬。この犬の姿は老人にしか見えない。それが、他のひとたちにも見えるようになる場面は鳥肌ものです。何度読んでも肌が粟立ちます。“感動の1冊”。プレゼントにもぴったりです!!』
    今読んでも、この本が読みたくなりますね。
    このようにひとつのPOPが、歴史を変えることもあるのです。
    すごいことですよね。

     

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