クラウドファンディングには、販促の基本が凝縮されています。
<日本における主要クラウドファンディングの月次累計支援額>
★2012年7月から2013年9月まで、14ヶ月連続で増加しています。
★2013年9月は、6億2300万円(2012年7月は、1億669万円)でした。
クラウドファンディングとは、プロジェクトを実現するために必要な資金を、その内容に共感、共鳴した友人、知人、ファン、ソーシャル・ネットワークによるつながりなどから、少額ずつ集めるプラットフォームのことを言います。
クラウドは「群集 (Crowd)」、ファンディングは「資金調達(funding)」のことです。つまり、群衆からお金を集めるということです。
日本のクラウドファンディングのビジネスモデルは、だいたい4つに分類されます。
①寄付型(リターンなし)、②購入型(金銭以外の財物)、③貸付型、④投資型(金銭)
こうしたクラウドファンディングの仕組みができたことで、これまで資金を集めることがむずかしかったNPO法人やこれからモノづくりを始める個人や法人が、幅広くインターネットで賛同者を募って、資金を集められるようになったのです。
資金を提供した側は、プロジェクトを立ち上げた立案者のアイディアや計画に対して、「共感」や「参加」の意識によって、資金を投じていきます。
これを可能にしているのは、FacebookやTwitter、ブログなど、ネットを通じたコミュニティの確立によって、お互いが価値観やビジョンを共有していることにあります。資金提供者は、実際には会ったことがなくても、ネット上で立案者の人となりを判断し、「共感」がきっかけとなって、資金を投じていくのです。
つまり、より多くの共感者を集めることが、クラウドファンディングの成否となります。この共感者を集めるということは、私が提唱している『勝ち組になる』ための販促の基本と同じです。
クラウドファンディングを実践することは、販促の基本を学ぶこと一緒なのです。
テスト段階にある商品などや、行き詰まったプロジェクトなどを公開して、クラウドファンディングして、マーケティングの場として利用してはどうでしょうか。
(日経/2013年10月12日号「企業2」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
投資という行為は、日本人にはなじみが薄く、個人投資家が外国に比べて少ないと言われています。 その投資のひとつであるクラウドファンディングが広まった訳は、東日本大震災で、被災地の企業を支援するクラウドファンディングが、メディアで紹介されてからだと思います。 2014年からは、日本版ISA(アイサ)=少額投資非課税制度が始まることになりました。これにより、日本でも投資に対する意識が高まるのではないかと思います。 クラウドファンディングも、復興支援ではなく、プロジェクトそのものへの投資という意識が広まるのではないかと思います。 |