お客の心をつかむ技=商品の性能を語るのでなく、商品の背後にある作り手のこだわりを語れ!
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今、バイヤーに求められていることは、商品の「目利き」ではなく、商品の「伝道師=ストーリーテラー」であれということです。
どういうことかといいますと、かつてのバイヤーの役割は、深い知識とそれに基づく「目利き力」でした。この目利き力が独自の仕入れネットワークを支え、個性的な品揃えを実現させていたのです。
しかし、ネットの普及により消費者の情報量は格段に増えました。スマホを持っていることは、大きな図書館を持っていることと同じとも言われています。
ファッションの最先端の情報と言われた、1年先のトレンドの色や素材、柄までも、ネットで簡単に知ることができます。
見たこともないような食材であっても、ネットの向こうの誰かがその調理法まで教えてくれます。
モノに満たされ、情報が氾濫した社会では、「品揃え」だけでは消費者の心が動かなくなっているのです。
こんな時代にバイヤーに求められている新たな役割が、商品をつくる人たちの思いをきちんと伝える「伝道師」なのです。
商品の歴史、素材の吟味、工程の工夫など、モノ作りの現場の“体温”をお客に伝えられるかが勝負です。
この「商品の物語性」という価値が、お客の心をつかむきっかけとなるのです。
(日経MJ/2014年5月21日号「客を呼ぶバイヤー」)

ホテルや旅館においても、「商品の物語性」はあると思います。 ホテルや旅館のおもてなしへの「こだわり」です。 この「こだわり」こそが、ホテルや旅館における「商品の物語性」です。当たり前のことのようでも、口に出して語るのです。 「館内の掃除は毎日やっていて、いつもピカピカを目指しています。」 「温泉の湯は、湯守が毎日最高の状態で提供しています。」 「リネンは、肌ざわりこだわっています。」 部屋の広さや豪華さとか、夕食に伊勢エビやアワビではなく、ホテルや旅館の“体温”=「こだわり」を感じてもらえることが、お客の心をつかむ技だと思います。 |