消費者の商品選択の際の4つのスタイルから、売れる商品を考える。

  • 2014年04月30日
  • consumer_behavior_analysis1

    今、日本の消費者の70%は、商品やサービスを選ぶ際、情報が多すぎて困っています。
    以前マスマーケティング時代は、企業側に情報が集中して、消費者に十分な情報が届いていないと言われていました。それが問題視されてもいました。
    今、インターネットの時代になり、消費者は、企業と同じように十分な情報が得られる環境が整うようになってきました。
    しかし一方で、消費者側では、情報が多すぎて判断に困る情報過多の状況に陥っているのです。
    そこで、情報過多の時代の商品開発、商品提供におけるポイントを、消費者の4つの消費スタイルから考えていこうと思います。

    上の資料にあるように、ここ10年で安定的に高い数字にあるのが、「利便性消費」になります。
    これは、どんな時代でも、普遍的なものでしょう。
    ここ10年で、両極端なものがあります。落ちたものは、「安さ納得消費」です。性能やデザインよりも値段がすべてといった指向は、10年前までは、一番高い数字でしたが、13ポイントも落ちてしまいました。
    といってもまだまだ、27ポイントもありますので、安さへのこだわり派は見逃せません。
    伸びたものとは、「プレミアム消費」です。自分が気に入った性能やデザインには、相応の対価を払ってもいいという考えです。この層には、消費者個々のニーズに合った選択肢を提示すれば、比較的簡単に売れることがいえると思います。
    この「プレミアム消費」の発展系として、「徹底探索消費」=多くの情報を収集し、吟味を重ね、お気に入りものを、安く買おうとする考え方です。

    まとめますと、「安さ納得消費」指向の消費者は、ある一定の割合で止まり、存在し続けることでしょう。この層を動かすことはたいへんです。放置しておいた方がいいかもしれません。
    これから、ターゲットとして狙っていきたいのが、「利便性消費」を「プレミアム消費」に移行させていくことだと思います。
    「利便性消費」の消費者は、ある程度の情報だけで、無難なところで商品選択をしている傾向にあると思われます。
    もっと、違ったデザインや性能を提案できれば、獲得できるのではないでしょうか。
    「利便性消費」の消費対象となっている企業は、おそらく「大企業」だと思われます。中小企業が太刀打ちできる可能性は十分にあると思われます。

    (日経MJ/2014年4月28日号「日経MJヒット塾」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    旅行ビジネスにおいても、消費者の商品選択において、上のように4つに分けることができると思います。
    旅行は、モノではなくコトですので、お気に入りのデザインや性能などで選択することは少ないと思われます。
    「利便性消費」と「安さ納得消費」が、大半を占めているのではないでしょうか。逆をかえせば、商品選択に刺激がない分、移行できる可能性は十分あると思われます。
    ちょっとした差別化を提案したり、今まで提案していなかった層を開拓したりすることで、なんなく移行できる可能性があるのではないでしょうか。
    最近、HISの日帰りバスツアーが売れています。ツアーの中身は、他社と変わりがありません。安さを売りにしている訳でもありません。
    他社との差別化は、ターゲットを変えたことにあります。20代〜30代(韓国やハワイ、バリに行くような世代)の層が対象となりました。
    この層には、どこもリーチしていませんでした。そこに目を付けたHISなのです。

     

    “消費者の商品選択の際の4つのスタイルから、売れる商品を考える。” への1件のフィードバック

    1. […] 、消費者の商品選択の4つのスタイルの紹介しました。☆そのブログは… http://5e-planning.com/consumer_behavior_analysis/ そのブログで私は、価格志向の強い=安さ優先消費スタイルは、2000年か […]

    コメントを残す

    ページトップへ