東尋坊の観光イメージ転換へ物申す!
観光名所「東尋坊」がある福井県坂井市の観光協会では、東尋坊の暗い観光イメージ=「自殺の名所」を一新させたいとの考えから、新たに「愛」という明るいイメージ作りに取り組んでいるようです。(日経MJ/2013年6月17日号「わき出す地域パワー」)
私は、この観光協会の取り組みには、賛成できません。
なぜなら、「東尋坊」の今まで定着した観光イメージ=「自殺の名所」は、稀なものであり、日本中に認知されているからです。
日本の観光地の中で、そのイメージが稀でしかも日本中に認知されている観光地は、いくつあるでしょうか?
それを考えると、東尋坊の暗いイメージ「自殺の名所」は、とても貴重なイメージなのです。
地元の観光協会は、死へと引き込むパワー=神秘的なパワーをPRすることと、自殺を防ぐこととは別物として考えるべきではないでしょうか。
東尋坊のパワーは、小手先だけのイメージ転換では変えられるものではないと思います。
「愛」という観光イメージに変えようとしたところで、自殺者は減らず、観光客は減ることは目に見えているように思うのです。
また、この「東尋坊」という名前の由来が、東尋坊という悪行三昧の僧兵が、崖下に落とされて成敗されたことから名付けられていることからも、切っても切れないわけなのです。
これからは、テレビのサスペンスドラマのワンシーンの名所としてPRしたり、
それこそ、ポスターやTVCM等でも展開できる素材はたくさんあると思います。
また、断崖絶壁覗き込み恐怖度ランキングをつくり、断崖ごとに恐怖度を格付けして、チャレンジ方式、ラリー方式にしてはどうでしょうか。
いずれにしても、暗いイメージを無くすのではなく、増長させるようにしたほうがいいと思います。
日本の観光名所の中で、独特の暗いイメージを持つ観光名所を考えてみました。北海道の網走刑務所、青森県下北半島の恐山、栃木県日光の華厳の滝、広島県の原爆ドーム、沖縄県のひめゆりの塔などがあります。どちらも誰もが知っている観光地です。福井県の東尋坊もぶれずに独特の暗いイメージを変えずにいてほしいものですね。 |