訪日外国人は「おもてなし」への口コミを重視する

  • 2013年09月13日
  • shimaya_j shimaya_e

    2020年のオリンピックが東京開催と決まり、訪日外国人の集客に注目が集まっています。
    急増するアジアからのツアー客に目を奪われがちですが、訪日客の7割以上が個人客で、6割が2回目以上のリピーターなのです。その個人客は、インターネットで独自に情報を集め、実際にその場所に行き、自分もSNSに書き込む「フラッシュパッカー」なのです。

    旅行口コミサイトのトリップアドバイザーで一躍有名になった旅館の島屋を紹介します。
    2010年の「外国人観光客に支持される日本の宿ランキング」で、フォーシーズンズホテル丸の内東京に次いで、2位に選ばれたのです。
    長野県の湯田中温泉にある築40年、4階建てでエレベーターなしの旅館が、どうして選ばれたのでしょうか。
    宿泊客を喜ばせようとする店主(湯本市郎さん)の臨機応変な「おもてなしの心」の対応が、評価につながったのです。
    もともとこの地は、冬に野生の猿が露天の温泉で暖をとる風景が珍しいことのことで、その風景を見たいがための欧米人が数多く訪れていました。2010年には、25,000人にもの外国人客が湯田中に訪れたのでした。その猿を見たさに来た外国人の「心をつかむ」には、宿の「おもてなしの心」があってこそ、拡販につながると思います。
    訪日外国人は、歴史的な建造物や日本料理の名店を訪日のマストアイテムと、思っている訳ではありません。訪日客一人一人の興味や訪日のきっかけに耳を傾け、「ファン作り」をすることが、集客の近道ではないでしょうか。

    (日経MJ/2013年9月13日号「一面」)

    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    人は、動機付けがあれば、モノを買う。
    「野生の猿が露天風呂につかっているところが見たい」のと、「冬のアラスカでオーロラを見たい」のは、同じように動議付けがあるから、このような衝動に駆られるのです。
    猿の入浴もオーロラも、観光旅行の動機付けの素材としては、同じカテゴリーなのです。
    私たちの周りには、外国人には好まれる観光素材が、埋もれているかもしれません。既成概念に捕われず、探してみましょう。

     

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