消費者心理はまだまだ足踏み。値上げは慎重に!
内閣府の8月の消費動向調査によりますと、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数は、前月比0.6ポイント低下の43.0でした。低下は3ヶ月連続です。基本給が上がらない一方、円安から食品などの値上げが相次いでいることが影響しているとみられます。
消費者態度指数の4項目のうち、3項目で前月比を下回りました。
「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」が低下となりました。
「耐久消費財の買い時判断」のみ前月を0.3ポイント上回っただけでした。
また、1年後の物価見通しについては、87.3%が「上昇する」と回答。2008年8月に次ぐ高い水準となりました。
これにより、給与は変わらず、物価は上昇しつづけると思っていることから、消費者心理はなかなか上向かないと思われます。
ですから、ニュース等で流されるマクロ指数(GDPや設備投資など)よる景気上昇分析は、経済全体の傾向であり、一般消費者に浸透していないことをよく考えなければいけません。踊らされて、値上げなどに踏み切るとシッペ返しにあうので、注意してください。
(日経MJ/2013年9月11日号「総合面」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
私の知っているホテルでは、今年の夏に大幅な値上げ(10〜15%)をして、収入増を狙いましたが、大失敗に終わりました。 価格を据え置いた他のホテルは好調でしたので、アベノミックス効果による景気回復の判断を誤ったことが、理由なことは明らかです。 内閣府が発表した数字を見るまでもなく、消費者心理はまだまだ先行きに不安があることなど、日頃からお客の動向を見ていれば分かるはずです。 消費者の動向を知るには、ニュースや雑誌などのメディアに頼ることなく、日頃お客と接する自分の目で判断するようにしましょう。 |