観光客向けイベントは、マネや流行を追ったものでは成功しない!

  • 2013年09月24日
  • gensen

    群馬県の水上町では、2013年10月21日まで、「CoCoira(ココイラ)」という愛称を付けたイベントを町内全域で開催中です。
    このイベントは、「温泉泊覧会(オンパク)」で、2001年大分県の別府温泉から始めたイベント「温泉泊覧会(オンパク)」を真似たものです。水上町では、2011年から始めて今年が3回目となります。
    「CoCoira(ココイラ)」とは、「そろそろ」という方言と「ここにいらっしゃい」と言う意味から付けたようです。イベントの内容は、体験型のイベントで、カスタネット作りやスリッパの卓球大会などさまざまです。
    ☆「CoCoira(ココイラ)」…http://minakami-onpaku.jp

    イベント発祥の別府温泉の「温泉泊覧会」は、温泉をベースに、「健康」、「癒し」、「歩く」、「食」など、いろいろな面から別府八湯を楽しむために100を超える体験型プログラムが開催されています。まさに温泉の博覧会なのです。
    ☆「別府八湯 温泉泊覧会」…http://beppu.onpaku.jp

    それに比べて、水上はどうでしょうか。温泉泊覧会とは名ばかりではないでしょうか。

    今年から愛称をつけたのは、「じぇじぇじぇ」の流行を真似たのでしょうか。方言が流行になったのではなく、番組が人気になったから、その中でよく使われているセリフが、流行になっただけなのです。方言はブームでも何でもありません。

    水上は、スキーやラフティングなどのアウトドアスポーツに力を入れ、レジャー一体型の温泉保養リゾートを目指して、一定の成果が見られるようになっています。
    流行や人気などに左右されず、自分たちが胸を張って自慢できるセールスポイントを中心にしたイベントを考えた方がいいと思います。

    (日経MJ/2013年9月23日号「観光・街づくり」)

    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    水上温泉は、2004年の温泉偽装問題で、温泉としての信用をなくしてしまいました。その後、リーマンショック、東日本大震災と厳しい状況が続いていると思います。団体観光客や法人客向けの温泉地として、歓楽的な要素を売りにして来た分、団体旅行客の減少と旅行客のニーズの変化に対応できていないのが、現状だと思います。そのギャップが、上辺だけのイベントになっているのでしょう。これからは、水上ならでは、水上でしか体験できないものを考えていくべきだと思います。

     

    コメントを残す

    ページトップへ