儲けようとする販促には、お客との共感は生まれない。
プリンスホテルが運営する川奈ホテルのプールでは、営業を8月末から9月16日まで延長。よみうりランドのジェットコースターでは、大量の水を噴射するイベントを9月16日まで継続延長。東京丸の内のビアガーデン・セラフィーナニューヨークでは、8月末までの営業予定を9月末まで1ヶ月延長。
今年は、猛暑により季節限定商売が好調のようです。そこで、9月に入っても残暑が続きそうなので、夏までの季節限定商売を延長しようという動きがあります。
この期間延長策には、もう少し「儲けよう」という思いが感じとれます。
今年は、猛暑特需で十分に儲けたのに、さらに「儲けよう」とする思いに、お客は共感はできないと思います。
プールへ来てくれるお客は、一見のお客でいいのでしょうか。
もし来年冷夏になった時、一見のお客は誰も振り向いてくれません。
冷夏だからしょうがないと、天候のせいにして、あきらめていいのでしょうか。
私は、今年の延長期間には、ありがとうキャンペーンまた来年もよろしく!と題して、無料開放した方がいいと思っています。
ただし、入場ゲートで、一言「来年もまた来ます!」という合い言葉を言うことを入場の条件にして。
(日経MJ/2013年9月6日号「サービス&エンターテイメント」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
9月の延長期間に、無料開放して「来年もまた来ます!」と言ってくれたお客は、このことを一年後も忘れないと思います。人が、口に出した言葉は、なかなか忘れるものではありません。 もし、来年冷夏でこの施設が苦戦していることを知ったら、たぶん気になることでしょう。この思いが「共感」なのです。 そして、この「共感」の上に築かれていく関係こそが、勝ち組になる法則の原点なのです。 |