家計支出額の推移からみた世代別の消費意識を分析してみた

  • 2013年09月27日
  • shibuya

    アベノミクスによるデフレ不況からの脱却はあるのでしょうか。
    この10年間の世代ごとの消費意識の違いについて分析したいと思います。

    2002年と2012年の世代別の家計支出額の比較数字です。
    20代は8.9%減少、
    30代は6.1%減少、40代は9.6%減少、50代は8.5%減少、
    60代は1.9%減少、70代は4.0%減少

    すべての世代において減少しています。デフレ不況の影響で、収入の低迷、将来への不安が要因となった結果なのでしょう。世代別に分析してみます。
    まず、減少幅の一番小さいのが、60代です。収入の多くが年金なので、不況の影響もなく、デフレの恩恵(物価の減少)を受けた、ラッキー世代だったのでしょう。
    70代が少し減少幅が増えているのは、介護や寝たきりへの不安から生活を切り詰める意識が働いた結果だと思います。
    30代、40代、50代の減少幅が40代をピークに山なりなっているのは、子供の成長に起因しているのでしょう。40代が、養育、教育に一番お金がかかる世代だからでしょう。
    そして、20代は、2番目に減少幅が大きい世代です。独身世代なのに、減少幅が大きいということは、絶対的な収入の減少と将来への不安が、消費意識に大きく働いたからだと思います。

    ここで注目したのが、20代の消費意識についてです。30代から50代は、子供が成長していけば、節約意識が薄まり、消費意識も上向くことが予想されますが、20代は、これからです。このようなデフレ不況下で過ごした20代は、結婚に対して臆病になり、晩婚化がますます進むと考えられ、とても心配です。



    (日経MJ/2013年9月25日号「消費分析」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    1980年代生まれの若者が、この10年のデフレ不況を20代で過ごしました。
    世代別の消費意識を考えるには、20代がどんな時代であったかを考えることが、重要ではないかと考えます。
    今の50代はバブル世代です。40代はバブル崩壊世代です。30代は格差社会世代です。そして20代がデフレ不況世代なのです。
    20代での社会情勢が、その後の人生の消費意識をも左右するということ踏まえて、各世代の販促の参考にするべきでしょう。

     

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