お客の心をつかむ②「顧客からの紹介のさせ方」

  • 2013年08月21日
  • syokai

    最近「ご紹介キャンペーン」の販促を目にすることが少なくなった思いませんか。
    たぶん、今までのやり方では、効果がなく、経費倒れになっているからだと思います。
    しかし、「紹介」は、最も効率よくいいお客さんを獲得できる手段のひとつであることは、誰もが認めることです。
    そこで、今回の「お客の心をつかむ」では、効果のある顧客からの紹介のさせ方についてお話します。

    ある美容院での紹介カードを渡す際の店員とお客のやり取りです。
    店員は、お客との会話の中で、「ヘアスタイルで悩んでいる方、お友達とかでいらっしゃいますか?」と聞きます。
    お客がいると答えたら、「何ていう方ですか?」と聞きます。「会社の◯◯さんですよ」と返ってきたら、「それじゃ、会社の◯◯さんにこのカードを渡しあげてください。」と言って、「紹介カード」を渡すようにしています。
    紹介カードを、お客が会計の際、帰り際に渡していた時から、このように変えました。「紹介カード」を渡せる枚数は減りましたが、紹介カードの利用率は、以前の倍になったそうです。

    この紹介カードの渡し方には、お客の心をつかむヒントがあります。
    ひとつは、具体的な名前が出た時にだけ「紹介カード」を渡している点にあります。このことは、お客にとって「紹介カード」を渡しやすいからです。お客は、自分の友人に「紹介カード」を渡す際に、営業行為ではなく、お店からの伝達的な役割で渡せるスタンスになれるからです。これは、紹介カードの配布率アップにつながると思います。
    2つ目は、名前を聞き出す時に、具体的な悩みを聞いていることです。
    紹介された友人が来店した際に、何を望んでいるかがわかるため、その友人をリピーターにさせるためには、何を満足させればよいかが、事前に分かるからです。
    3つ目は、ひとりのお客へ「紹介カード」を何枚も渡せることです。悩みのバリエーションを変えることで、お客は自分の友人の中から真剣に探し始めるでしょう。「髪の毛が広がって困っている人」「カラーの持ちが気になる人」などです。

    (日経MJ/2013年8月21日号「小阪裕司の招客招福の法則」)

    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    今回紹介した「紹介カード」の渡し方は、いろいろな業種でも応用が利くと思います。たとえば、旅行会社の添乗員がツアー中にお客とのやり取りの中で、
    「世界遺産の◯◯に行ってみたいなと思われている方、お友達にいらっしゃいませんか?」
    「◯◯ホテルに泊まってみたいなと思われている方、お友達にいらっしゃいませんか?」
    「オーロラを見てみたいと思われている方、お友達にいらっしゃいませんか?」
    などと聞いてはどうであろうか。

     

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