まだまだ油断できない。消費者態度指数からみた「今後の価格設定」を考える。
★10月の消費者態度指数、2カ月ぶりに悪化 台風直撃が影響か
内閣府が発表した10月の消費動向調査によりますと、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数は41.2で、前月から4.2ポイント低下しました。悪化は8月以来2カ月ぶり。大型の台風が関東を直撃するなど特殊要因が指数を押し下げたとしています。
消費者態度指数を構成する「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4項目すべてが、前月比でマイナスでした。
台風や秋雨前線といった悪天候で消費者心理が悪化したことや、所定内給与の減少が続いていることが響いたようです。
1年後の物価の見通しについては、「上昇する」と答えた割合が1.7ポイント上昇し、89.5%でした。この数字は、2004年4月以降で最も高く、消費税増税、円安による原材料の値上がりを懸念してのことでしょう。
9月12日のブログ「消費者心理はまだまだ足踏み。値上げは慎重に!」で、8月の消費者態度指数が悪化したことを紹介しました。
今回10月の下げ幅は、8月よりも大きく、2011年4月の震災以後、最も大きいものでした。
今回の数値は、台風などの天候の影響として片付けてよいのでしょうか。
アベノミックス効果は、一般消費者まで浸透しているのでしょうか。
私は、享受しているのは、大企業と富裕層だけなのではないかと思います。
そして、給与は伸びることなく、増税だけが進み、景気は浮上しないのではないかと心配します。
大手百貨店では、お正月の福袋やおせち料理を高額なものを増やすなどの施策をとっているようですが、失敗にならないことを祈っています。
厳しい結果になるのではないでしょうか。
来年4月以降の価格設定は、①.消費税分値上げ ②.消費税分プラスα値上げ ③.価格据え置き
どうしたらよいのでしょうか。
私は、③の価格据え置きで、消費税分は、量を減らしたり、何らかの節約を価格に転嫁することが、よいのではないかと考えています。そして、その転嫁したことをお客に伝えることも重要だと思います。
(日経MJ/2013年11月15日号「総合」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
ホテルやレストランなどでメニューの虚偽表示が、後を絶ちません。毎日のように、経営者が頭を下げた報道が繰り返されています。 この問題が、景気に影響を与えなければいいのですが。 今だからこそ、食材の安全と安心を売りにしてきたメーカーや流通が、ますます躍進すること願います。価格だけではない、本物志向の消費者ニーズが高まることが、健全な社会を作っていくのではないでしょうか。 |