外国人旅行者をいかに取り込むかは、それぞれの国民性に合わせること

  • 2013年10月22日
  • snow_monkey

    ★JTBが、2015年までに外国人向け国内ツアーの商品数を倍増の3,000種類に

    日本政府観光局によりますと、今年1月〜8月の訪日外国人旅行者は、前年同期比の21%増の686万人で、年間1,000万人の大台達成が見えてきたようです。特に、全体の7割を占めるアジア諸国の伸びが目立ちます。2020年の東京五輪開催を控えて、一段の増加が期待されています。

    これを受けて、JTBでは、国内ツアー商品を東京や京都などの定番コースに加えて、地方都市の観光地や体験型商品を増やしていくようです。
    ローカル鉄道を使うものや、地方の工芸品の制作体験や伝統芸能を鑑賞するツアーなどを想定しています。
    組織も、国内商品事業本部を分社化するなど、本腰を入れて取り組むようです。

    そこで、私なりにツアーを造成する際の注意点をまとめてみました。

    ①.商品数を増やす(JTBの方向性に賛成です)
    ②.シンボリックな商品を提案する(写真の長野県の地獄谷野猿公苑のように)
    ③.日本人に人気のある商品以外からも選択する
    ④.日本人向けのツアーのようなスマートさ便利さにはこだわらない。

    ②と③が、いちばん大切な点です。
    長野県の地獄谷野猿公苑には、2010年に冬期だけで23,000人の外国人観光客が訪れたのです。日本国内では、ほとんど知られていない長野の山奥が、「外国人が是非見たいもの」の上位にランキングされているのです。また、この地を訪れる外国人は、欧米人が多いようです。
    このようなことは、逆に海外でもあります。
    オーロラです。オーロラを見に行く外国人は、ほとんどが日本人だそうです。
    カナダやアメリカ人には、それほど関心がないようです。
    「見れるか見れないかわからないものに、お金をかけない。しかも極寒の時に」という、価値観なのです。これは、中国人や韓国人も同様のようで、オーロラを極寒の時期に見に行く国民は、日本人だけのようです。ですから、カナダのイエローナイフのホテルでは、冬期に日本人スタッフが数多く配置されていて、ほとんど日本語で過ごせるようです。

    つまり、日本人の趣向と外国人の趣向は違うということ言いたいのです。
    外国の中でもそれぞれ違うので、それぞれの国の国民性にあった観光商品があるのではないでしょうか。
    それを見つけることは大変なので、数多くの商品を提案して、その動向から取捨選択していったらよいと思います。
    その際、日本人にはマイナーな観光地や観光商品にも目を向け、ラインナップに入れることが大切です。
    マイナーな観光地の販促担当者には、絶好のチャンスだと思いますので、是非、この機会に、JTBなどの国内旅行会社へのプレゼンや、外国の観光局へのPR活動を積極的にされてはどうでしょうか。



    (日経/2013年10月22日号「企業2」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    私の友人から紹介されたサイトが、今回の話にマッチしていたので、ご紹介します。茨城県取手市の観光案内の公式ページです。
    ☆取手市観光ガイド… http://www.toride-kankou.net
    取手市は、首都圏の人からすれば、思い浮かべる観光地や名産品もない、少し離れた通勤圏内の町といった評価だと思います。
    しかし、このホームページを見ていただくと、観光や名産品などがあり、魅力的ではないでしょうか。
    東京からも近いので、外国人旅行者向けの商材として適しているように思います。

     

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