販売データの数字だけで売れ筋商品を判断してはいけません。なぜ売れないかを考えましょう!

  • 2014年03月26日
  • kinugawaonsen

    「売れ筋でない=売れない」と決めつけていませんか。売れ筋かどうかは、売り方に問題はないか考えてみましょう。

    地方のあるスーパーでのエピソードです。そのスーパーでは、店が高齢者が多い過疎地域にあることから、ワインを飲むような人はいないと思い込んでいたそうです。店主自身もワインを飲む習慣がなかったことから、積極的にワインを販売することもなく、店では3か月で5本ぐらいしか売れなかったそうです。
    たまたま、店主が宴席で飲んだワインが、生まれて初めて美味しいと感じ、その感動のままそのワインを仕入れ、お店で「ワイン初心者が飲むべきワインはこれ!」と訴求したところ、その1銘柄のワインだけで1ヶ月に30本以上売れたそうです。その後も順調に売れ続けているそうです。

    このように、データや想像で「売れていない」「売れるはずがない」と思い込んでいると、「売れない商品」と決めつけてしまうことが、往々にしてあると思います。
    データの数字だけで、品揃えをカットするのではなく、なぜ売れていないかを考え、お客さんが買う行動を起こしてくれるためには、どうすればいいかを考えることが重要なのです。
    そうすることで、その商品が売れるようになるだけでなく、商品のカテゴリー全体が売れるようにもなるのです。
    実際、紹介したスーパーでは、他のワインまでも売れるようになったことからも、波及効果が期待できるといえるでしょう。

    旅行会社にも当てはまることがあるのではないでしょうか。
    たとえば、「北海道の団体旅行が以前よりも売れなくなった」ということも、なぜ売れていないか。お客さんが買う行動を起こしてくれるためには、何が必要かを考えなくてはならないと思います。
    北海道に限らず、国内の団体旅行全体に言えることですが、ただ観光地を連れ回すだけのツアーには、お客さんは魅力を感じなくなったということです。
    お客さんの心を動かす内容があれば、団体旅行も売れるはずです。
    何が必要かを考えてみましょう!

    (日経MJ/2014年3月26日号「小阪裕司/招客招福の法則」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    私が担当している首都圏の国内宿泊のセクションでは、震災以降、鬼怒川(写真)や那須といった首都圏からみて北の方面の販売が不振です。実際、手だてが見つからず、品揃えをカットしているのが現状です。
    そこで、今回の初心者ワインの話で、思いついたことがありました。エリアで考えるのではなく、ホテル、旅館単体で考えようと思いました。その施設ならではの魅力を全面に紹介することで、お客さんが買う行動を起こしてくれるのではないか。これによって、エリア全体に波及するようになれば願ったりです。

     

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