和食が無形文化遺産に。まずは自分たちが日本人の伝統的な食文化を学ぼう!

  • 2013年11月16日
  • wasyoku

    ★「和食;日本人の伝統的な食文化」が、12月に無形文化遺産に登録へ

    今年6月に富士山が、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」 の名で世界文化遺産に登録されました。
    山の美しさとしてではなく、信仰や芸術の対象としての富士山を私たちはどれほど理解しているでしょうか。

    富士山は、霊峰富士として古来から信仰の対象して崇拝されてきました。平安時代初期には、富士山の噴火を鎮めるための「浅間神社」が建てられ、修験道の道場になりました。室町時代には登山道が開かれ登拝する山として庶民に親しまれ、江戸時代には信徒組織「富士講」が組織されるようになりました。現在でも多くの登山者が訪れています。
    また、富士山は芸術の源泉となり、特に葛飾北斎、歌川広重により描かれた浮世絵は、西洋の芸術家の作品に影響を与え、富士山の荘厳な形姿を世界に知らしめました。

    しかし、現状はどうでしょうか。世界遺産という観光の対象として、ブームに乗ってはいないでしょうか。
    これから、外国人観光客がますます増えていきます。彼らに誇れる日本文化をもっと勉強しようではありませんか。

    12月には、日本の和食が「和食;日本人の伝統的な食文化」の名で、無形文化遺産登録される予定です。
    私たちは、和食の文化的価値を理解しているでしょうか。

    和食の特色はいくつもあります。

    まず、自然を大事にしている点です。素材の旬にこだわり、地域の風土・気候に根ざし、材料を最後の最後まで使い切ってむだにしないことです。
    また、見た目に美しく楽しい点です。四季のうつろいも取り込んで食べる人を喜ばせることです。
    多様な調理法もあります。生のほか、焼く、煮る、蒸す、揚げる、あえる、発酵させる、干すと幅広く。これによって包丁などの道具、食べ物を盛る皿や器も多彩です。
    さらに「だし」に代表される「うまみ」が味の土台をつくっています。うまみは5番目の味覚として、英語でも「UMAMI」と表現されています。
    そして、動物性脂肪が少なく食物繊維は多いので、健康にいい点もあります。
    また、「おせちと正月」「七草がゆ」など、年中行事に深くかかわり、家族や地域に育んできた文化的な側面もあります。
    このように、日本の和食は、「自然」「美しさ」「調理法」「うまみ」「健康」「年中行事」と、世界に類を見ない食文化からなっていることを、私たちはもう一度学ぼうではありませんか。

    「いただきます」と「ごちそうさま」は、必ず言うようにしましょう!



    (日経MJ/2013年11月15日号「終面」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    ホテルや旅館では、バイキング形式が多く取られています。
    その食事会場で、お膳に乗ったスタンダード和食膳を見本として紹介してはどうでしょう。
    膳にのった料理のそれぞれの意味を説明するのです。「自然」「美しさ」「調理法」「うまみ」「健康」「年中行事」を各料理ごと説明することで、和食のすばらしさを知ってもらうのです。
    食後には、お客が自然と手を合わせて「ごちそうさま」と言えるのではないでしょうか。

     

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