シニアマーケット、ひとくくりと思ったらダメ。今後は2層化の準備を
2012年から2014年までは、団塊の世代が65才を次々に超えることから、元気で若い前期高齢者(65〜74才)が増加してます。
しかし、その元気な高齢者は、2016年にピークをむかえ、それ以降は、75才以上の後期高齢者だけが増える、超高齢化社会がやってくるのです。
このように高齢化が深まってくると、市場も変わっていきます。
前期高齢者よりも後期高齢者になれば、さらに増える品目やサービスは、今後長期的に需要が伸びると思われます。
サプリメントや大人用おむつ、家事や介護などのサービス、葬祭費などがそれにあたると思われます。
しかし、その逆で、後期高齢者になると、減少してしまう品目やサービスは、相当注意しなければいけません。
お酒、自動車、パック旅行、郊外型スーパーなどが予想されます。
成人(20才以上)が少なくなり、その成人に占める後期高齢者の比率が高ければ、お酒の需要はかなり減少することでしょう。
交通事故に占める後期高齢者の比率も高まれば、運転をやめる高齢者も増え、自動車が売れなくなり、自動車でしか行けないような郊外型スーパーは大打撃です。
自動車メーカーは、自動運転システムの自動車開発を早め、郊外型スーパーは、送迎手段を提供するか宅配サービスをするか、対策を講じなくてはいけません。
パック旅行も、空港までのアクセス、移動時間、時差などについて行けない後期高齢者も少なくないと思います。
今はまだ、シニアマーケットとしてひとくくりに考えているかもしれませんが、後期高齢者をもうひとつの別のマーケットとして捉えなければならなくなるでしょう。
そうなる前に、前期高齢者の内に顧客としてつかんでおき、後期高齢者向けの商品を開発し提供できるような体制を築いておく必要があると思います。
(日経MJ/2013年10月4日号「マーケティングスキル」)
団塊世代マーケットを取り込むことは、そのマーケットだけではなく、その子供世代と孫世代も一緒に取り込めるという、一石三鳥のメリットがあります。 団塊世代は、子供世帯への経済的なサポートはかなり手厚くされていることから、この団塊世代を押さえることは、これから最も重要とされることでしょう。 また、団塊世代は、情報端末に精通していることから、ネット販促の対象としても、考えられます。 広告の範囲は、テレビ、新聞、ネットとかなり広範囲に考えなければならないでしょう。いずれにしても、団塊世代を制するものが勝つのではないでしょうか。 |