戦略イノベーションで成功している勝ち組企業①  ー仕出し弁当の玉子屋ー

  • 2013年11月21日
  • tamagoya

    ★戦略イノベーションで成功している企業ー仕出し弁当の玉子屋ー

    玉子屋は、仕出し弁当の製造・配達を手掛け、首都圏のオフィスや工場で繰り広げられているランチ戦争の中でも、特に秀でた「勝ち組」企業です。
    1日平均7万食のお弁当を、都心を中心に大企業から中小企業まで、およそ4,000社に配達する仕出し弁当屋。料金は1食430円。メニューは1種類のみで、毎日日替わり。

    コンビニなどのお弁当の廃棄率は約2~3%といわれていますが、玉子屋の場合は、0.1%と、格段に効率良く、無駄がありません。
    素材や味へのこだわりから、弁当の原価率は、同業他社より2割以上も高い50%もあります。
    ここに勝ち組企業の訳があるのです。

    それは、会社全体のチームワークの良さ、徹底した伝達や組織作りの中で実現化されています。

    弁当箱は使い捨ての物ではなく、何度でも使える物を使用しています。店に戻ってきた弁当箱の中身を見て、何が食べ残されたかをチェックし、次のメニューの参考にしたり、配送の営業担当が、お客に直接意見を聞き、飽きのこない献立を毎日工夫して考えられているのです。
    配送スタッフが1日に配る弁当の数は1人当たり400~450食、同業他社のおよそ2倍。さらに、新規顧客の開拓や、顧客から弁当の感想やライバルの動向を聞き出す営業活動まで、配送以外の仕事もいとわないのです。配送、顧客フォロー、新規営業、市場調査と1人何役もこなしています。盛り付けの現場でも、自主的なミーティングを開き、作業の効率を徹底的に追及しています。

    このように、玉子屋の強さは、圧倒的な超効率経営にあります。
    従業員達が、超効率的に働くことで材料費以外のコストを
    切り詰め、原価率が高いにも関わらず、利益を出しているのがわかります。

    玉子屋の社是が、とてもユニークなので紹介します。
    社是「事業に失敗するコツ」
    1.旧来の方法が一番よいと信じていること
    2.もちはもち屋だとうぬぼれていること
    3.ひまがないといって本を読まぬこと
    4.どうにかなると考えていること
    5.稼ぐに追いつく貧乏なしとむやみやたらと骨を折ること
    6.良いものはだまっていても売れると安心していること
    7.高い給料は出せないといって人を安く使うこと
    8.支払いは延ばすほうが得だとなるべく支払わぬ工夫をすること
    9.機械は高いといって人を使うこと
    10.お客はわがまますぎると考えること
    11.商売人は人情は禁物だと考えること
    12.そんなことはできないと改善せぬこと

    (日経/2013年11月21日号「経済教室」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    車の運転が、自動運転になるような世界が、すぐそこまできている中で、働く人のモチベーションを高めることで、他社よりも利益を上げる超アナログ経営は、これからも広がっていくことでしょう。
    モノを作るのも、売るのも、買うのも、所詮、我々人間なのですから、感情に揺り動かされながら、ビジネスは進んでいくでしょう。

     

    コメントを残す

    ページトップへ