コンパクトデジカメに明日はない。開発中の未来型商品を公表し、将来に夢を持たせよう!
★スマホに追い詰められたデジカメメーカー。業界再編の可能性も
カメラ業界は、この10年余りで大きな変動の中にあります。
2007年にアップル社が、「iPhone」を発売して以降、カメラ機能を搭載したスマートフォンが急速に普及し、コンパクトデジタルカメラの市場を奪っていきました。
デジカメの世界出荷量は2013年1-6月期に前年同期比で43%減少。一方、2012年6月から1年間でスマートフォンの世界出荷量は47%増加といった具合に、全くの好対照だったのです。
将来、カメラ業界で生き残るメーカーは「2、3社だけ」と予想されているのも、現実味をおびてきています。
1975年、イーストマンコダック社の開発担当者が、世界初のデジタルカメラを発明しました。フィルム時代をリードし続け、デジカメを発明した、このイーストマンコダックも、2012年ついに経営破たんしてしまいました。
日本でのデジカメの火付け役は、1994年発表1995年3月発売のカシオ計算機のデジタルカメラ「QV-10」(上の写真)です。
その後、1990年代後半からデジカメの普及が急速に進み、フィルムカメラが主流だったカメラ市場は、デジタル市場に変わっていったのでした。
それを象徴するのが、コニカとミノルタの合併だったと思います。
さらに携帯電話へのカメラ機能の搭載やスマートフォンの台頭という次の変化がカメラ業界を襲っているのです。
今年に入り、オリンパス、富士写真フィルムが、低価格のデジカメからの撤退を発表しました。
また、カメラ業界の2トップといえども安泰ではないのが現状です。業界トップのキヤノンは通期のデジカメの販売台数予想を19%引き下げ、2位のニコンは、通期の営業益予想を24%下方修正しています。
デジカメメーカーも、液晶テレビメーカーがそうであったように、撤退や業界再編となるのは、時間の問題だと思われます。
ミラーレスカメラや高級コンパクトデジカメなどで、なんとか凌ごうとしているようですが、ここは勇気を出して、あと5年後には、夢のようなカメラが出現しますといったようなニュースがほしいですね。
自動車業界を見習ってもらいたいものです。近年、ガソリン車から、ハイブリッド車、電気自動車、水素などの燃料電池車など、驚くほどの進化を遂げています。
さらには、自動運転自動車の実用化が、2020年には実現するようです。
アニメの世界が現実になるのです。
カメラ業界も、現在開発中の商品を公表し、夢を持たせるようにしていかないと、カメラ自体が、スマホなど通信デジタル機器の機能のひとつになってしまいかもしれません。
是非、公表してもらいたいものです。
まとめ(今日の販促ポイント!)
タクシー業界の破壊者が日本上陸!というニュースがありました。 「サンフランシスコで生まれ、世界20カ国以上で展開している会員制の配車サービス「ウーバー」が、11月から東京で試験運用を始めた」というのです。 この会社で驚いたことは、自社でドライバーを抱えているわけではないことです。アメリカでは、タクシー運転手に加え、自動車を持つ一般人も、ドライバーとして登録しているのです。ウーバーは、こうした一般のドライバーと乗客を結び付けて手数料を得るマッチングサイトなのです。まさに、「ドライバーのクラウド(群衆)ソーシング」といえるのです。 法律上のクリアしなければならないこともあると思いますが、タクシー業界を震撼させたことは確かだと思います。 このように、現状にとらわれることなく、自由な発想での商品開発やビジネスモデルの創造が、今後、生き残っていけるポイントになるのではないでしょうか。 |