戦略イノベーションで、勝ち組企業になる!そのヒントは「成功者の盲点をつく」。
★戦略イノベーションとは、「その業界では、誰も思いつかなかった方法で違いをつくること」あっと驚くような新製品や、誰も手をつけていない市場の開拓など。戦略イノベーションというと、このような飛び道具的な「ウルトラC」と思われがちであるが、そんなものは滅多にあるものではありません。
11月21日のブログで紹介した「仕出し弁当の玉子屋」さんの戦略イノベーションは明快です。
まず、顧客価値とは何かを考えたのです。
一に、「質の高い材料による、作り立ての美味しいお弁当屋さん」。
二に、「当日注文すれば、昼食時までに届けられる便利なお弁当屋さん」。
この2つは、ごく当たり前のように思えますが、実際実行しようとするとなかなか実現できない壁が存在するのです。
先に成功しているお弁当屋さんでも、この2つは理想ではあるけれども、実現は不可能とあきらめていた「盲点」なのでした。
後発の仕出し弁当の玉子屋にとって、この「盲点」こそが、戦略イノベーションだったのです。
まず、顧客価値をクリアするためには、質の高い材料を使うと、原価率がアップしてしまいます。作り立てのお弁当にするには、配達ぎりぎりまで、調理、仕分けをしなければなりません。人手が必要になります。
また、当日の注文は、数量が読めないことから、ロス率が高まるリスクがあります。
このような大きな壁を、すべてクリアしたことで、1日6万5000食を生産する仕出し弁当屋さんになったのです。
戦略イノベーションを見つけるのは、「あまりにも非効率で誰も手をつけようとしないけれども、お客にはメリットの高いこと」をさがすことから始めてはどうでしょうか。
(日経/2013年11月25日号「経済教室」)
まとめ(今日の販促ポイント!)
「ユニクロ」の戦略イノベーションは、ファストファッション業界にあって、流行を追わなかったことにあります。 「ZARA」などに代表するファストファッションの常識は、めまぐるしく変化する流行に、素早く対応することを戦略イノベーションとしていました。 「ユニクロ」は、流行を追いかけるのではなく、万人が受け入れる高品質な「身にまとう」衣料を提供することに特化したことに、戦略イノベーションが存在したのでした。 今や、「ヒートテック」が、標準語になるぐらいヒート◯◯とか、◯◯テックとした、後発商品が市場に出回るぐらいになったのです。 |