回転寿司の業界再編はますます進展するでしょう。今後の回転寿司業界を考える。

  • 2013年12月02日
  • kaiten_sushi

    ★低迷する「かっぱ寿司」が、「元気寿司」と経営統合へ

    回転寿司業界で売上高第二位の「かっぱ寿司」は、ここ数年、業績低迷によって、提携先探しで、右へ左へさまよっていました。
    最初はゼンショーHDの「はま寿司」、次に取引先で水産卸大手の「極洋」とそれぞれ提携交渉し、その後失敗におわっていました。

    その後、「元気寿司」の筆頭株主となった、コメ卸最大手の「神明」が、今年になり、「かっぱ寿司」と業務提携、筆頭株主となり、「元気寿司」と「かっぱ寿司」は、同じ経営者になったことで、経営統合へということになったのでした。
    今回のことは、2つの会社の経営者が握手をして統合されたのではなく、1つの会社が、同じ業界の2つの会社を買収した、と言った方がわかりやすいと思います。

    では、なぜコメ卸最大手の「神明」は、
    回転寿司の会社を2社も手に入れたのでしょうか?
    ①.日本国内でも日本人の寿司へのこだわりは不変であり、世代を問わず人気のあるメニューである(高齢者にも人気)
    ②.「元気寿司」海外事業をベースに海外市場の拡大が期待できる
    ③.寿司そのものが、ヘルシー料理であり、和食の世界遺産登録も好影響

    このようなことから、回転寿司業界そのものは拡大傾向にあるので、マーケティングさえ間違わなければ、企業は成長を続けられると思います。
    もうひとつ、今回の統合の仕掛人である「神明」が、同業社ではなく、コメ卸業社だったことも、いいと思います。
    コメ離れ、コメ余りの状況の中で、コメがメインの寿司をもり立てようとした点も、経営者として、軸がしっかりしていて、好感が持てます。

    元気な「かっぱ寿司」復活も遠くはないと思います。

    (日経MJ/2013年12月2日号「1面」)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    ゼンショーHDの外食店舗は、多種多様です。
    牛丼グループの「すき家」「なか卯」、レストラングループの「COCO’S」「華屋与兵衛」「ELTORITO」「Jolly Pasta」など、ファストフードグループの「はま寿司」「久兵衛屋」「MORIVA COFFEE」などです。
    食べたことや、街で看板を見たことがあると思います。
    ゼンショーHDは、日本人の食文化の多様性をうまく捉えているな。だから成長しつづけているな、ということが、納得できます。

     

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