価格の心理学から、4月からの消費税増税後の販促にそなえる。その1

  • 2014年02月21日
  • unazyu

    ★古くから行なわれている、鰻屋の松竹梅の価格作戦は、価格心理学にのっとった巧妙な価格戦略なのでした。

    価格戦略というと何やら現代のマーケティングの話に聞こえますが、実は昔から、商人はその経験則から有効な価格戦略を熟知していたのでした。
    代表的なものが、鰻屋のメニューの「松:3000円」「竹:2500円」「梅:2000円」なのです。
    実は、この松竹梅の3つの価格帯を作ったことは、お客の心理をうまくとらえた見事な価格戦略なのでした。
    たとえば、メニューに「上(竹):2500円」と「並(梅):2000円」の2通りしかない場合、オーダーは半々(5:5)もしくは「竹4、梅6」になる場合が多いと言われています。
    客単価は、後者の場合で2200円となります。
    しかし、これに「特上(松):3000円」を加えると、注文の割合が変わるのです。
    梅の割合がぐっと減り、「松2、竹5、梅3」ないしは「松3、竹5、梅2」になると言います。
    客単価は、前者の場合で2450円となり、11%もアップするのです。

    このように、松竹梅の価格戦略の良さは、価格を上げずに客単価を引き上げられることなのです。
    「梅だとケチくさいけど、松だと贅沢すぎるから竹にしておこう」とか、「せっかくの機会だから、今日は松を頼んじゃおう」という消費者の心理をうまく突いた価格設定といえるのです。

    この松竹梅の価格戦略は、鰻屋に限らず、どんな商売にも通用するものです。
    なぜなら、買うのは同じ人間だからです。
    ホテルや旅館の宿泊プランの場合は、料理の差別化とお部屋の差別化がありますので、組み合わせは、9通りできます。9通りもあると、お客に迷わせてしまい、逆効果なので、料理を松竹梅、お部屋を上と並にして、6通りにして販売したらいいと思います。
    この価格心理戦略は、当たり前のことにように思うかもしれませんが、以外に実行されていないケースがあるので、もう一度、見直してみてはどうでしょうか。

    (日経Biz/2014年2月18日号)


    kyo_no_kando まとめ(今日の販促ポイント!)

    旅行会社のツアーの場合を考えてみましょう。
    ツアーの場合、カテゴリー分けがいろいろあり、組み合わせプランが多くなりそうなので、何を優先するかを決めた方がいいでしょう。
    最優先するのは、日数だと思います。
    次は、航空会社と飛行機の発着時間。
    ホテルや食事の差別化は特段不要だと思います。
    逆に、旅行会社が自信を持って紹介するぐらいでなくてはいけないと思います。
    ですから、日数が松竹梅で、航空会社が2通りとして、こちらも6パターンぐらいで選別させると、有効なのではないでしょうか。

     

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